
2006年2月2日
集中講座レポート
速読のレッスンに限らず、あらゆる「指導」、「教育」の問題として「その後、受講者がどうなったか」というのは大問題です。
速読がインチキだとよく言われるのは「教室での測定値が、あくまで測定のための測定であって、実用性がない」というところにあります。
ある教室では「1万文字達成しました」という感想に「仕事では他の人の倍くらいのスピードで読んでいます」なんて言葉が混じっていたりします。これは「他の人は5000文字で読んでいる」のではなく、「1万文字という測定値が虚構のものだった」ということですね。
またある教室では同じ文章ばかりを使って測定し、記録をアップさせます。これ自体は悪いことではないのですが、「実用的なスピード」の測定がまったくないんですね。さらに別の教室では1万文字は誰でも読めると宣伝しているのに、インストラクター自身が「得意分野の本でなければ1万文字では読めないし、それは概略の理解にしかならない」と告白しています。
それって詐欺じゃん!って、私なら思います。もちろん、すべてを否定するつもりはありません。最初の例なら「倍になったからいいじゃない」という言い方もあるわけです。実践の場面で使えなくても、ちょっと立ち読みするときに多少使えるならいいか、っていうのもありかも知れませんし。
しかし、それなら最初からそのレベルを目指して取り組めば、もっと費用とか時間が節約できるかもしれませんし、大きな期待もしませんよね~。(--; もう詐欺とは言わせない…みたいな…。
で、SRRのやっていることは詐欺になっていないだろうか・・・っていうことは、すごく気になっているんです。「レッスン以後はあなた次第ですよ」って言ってしまうのは簡単ですが、それをフォローする仕組みは十分だろうか、モチベーションを維持して読書に気持ちが向かうような支援はできているだろうか・・・って。
その1つの答えがメンバーフォーラムだったわけです。
今は、集中レッスンの1週間程度前から気持ち(と、目ですね)の準備をしていただけるように、メールをお送りするようにしています。また、レッスン終了後の1週間は毎日「今日の取り組みはいかがでしたか?」とメールをお送りし、メンバーフォーラムでは専用スレッドで密なサポートを行っています(これは2週間)。
なんとか下がりかけたモチベーションを維持し、レッスンで身につけた読書習慣とスタイルを維持・向上していただけるようにしています。
この仕組みができあがるのに1年かかりましたが・・・。(遅くなってすみません。)
さて、そういうわけで「その後」のレポートです。
日常のスピード 受講前 受講後 フォローセミナー後
1600文字前後 4~5冊 ⇒ 7~8冊 --
1200~1500文字 4~5冊 ⇒ 10冊 1600文字
3000文字前後 2~3冊 ⇒ 15冊 3500文字
2500文字前後 4冊 ⇒ 15冊 2500文字
1000文字前後 0.5冊 ⇒ 2冊 2500文字
1200文字前後 1冊 ⇒ 6冊 1300文字
2000文字前後 0.5冊 ⇒ 3冊 6000文字(D)
2000文字前後 3冊 ⇒ 10冊 2500文字
1600文字前後 2冊 ⇒ 4冊 1700文字
1700文字前後 1冊 ⇒ 10冊 1700文字
1700文字前後 1冊 ⇒ 2冊 2500文字
2500文字前後 5冊 ⇒ 40冊 3700文字
1600文字前後 10冊 ⇒ 15冊 1700文字
2000文字前後 2冊 ⇒ 6冊 2300文字
2500文字前後 2冊 ⇒ 15冊 3500文字
1200文字前後 2~3冊 ⇒ 10冊 2000文字
3000文字前後 1~2冊 ⇒ 1~2冊 5000文字
1000文字前後 0.1冊 ⇒ 0.5冊 --
900文字前後 0冊 ⇒ 0~1冊 1200文字
※「日常のスピード」は、うっかりトレーニングを若干おこなってしまった後で測定したため、スピードが出すぎている人もいらっしゃったため、やや控えめな数字に修正しています。(^^;
もちろん、集中レッスンに参加してくださった方の4分の1ぐらいの人だけのデータですから、あくまで「サンプル」でしかありませんし、みなさん全員が素晴らしい成果!ということではありません。
しかし、かなり前向きに読書に取り組めているということがわかります。また、このようなフォローアップセミナーを開催することで、忘れかけていた感覚を取り戻していただけるということも確認できました。
今後は2ヶ月に1回程度のペースで、フォローアップセミナーを開催していこうと思っています。
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